『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』~プロローグの部分はシリーズ中でいちばんの出来

原題:INDIANA JONES AND THE TEMPLE OF DOOM

1984年 118分 アメリカ/監督:スティーヴン・スピルバーグ/原案,製作総指揮:ジョージ・ルーカス/出演:ハリソン・フォード キー・ホイ・クァン ケイト・キャプショー/音楽:ジョン・ウィリアムズ/大阪・北野劇場にて鑑賞/引用画像:チラシ,前売半券(蒐集品)

□1935年。シャンハイで中国マフィアともめたジョーンズ博士は飛行機で逃げるが、インドの山中に墜落。そして、たどり着いた村落の長から、復活した邪教集団の宮殿へ行って聖なる石を取り戻してほしいと頼まれる。

■北野劇場で観たとき、『失われたアーク』を観ていて期待がすごく高かっただけに、「えっ、レイダースのシリーズやのに、こんな子供っぽいのん?」と思ってしまった。いまあらためて鑑賞してとくに気になる部分は、ショート・ラウンドがたくましく生きている孤児としては、どうもクリーンすぎるところ。キー・ホイ・クアンは発散する個性自体に行儀の良さがあって、恵まれた養子のようにみえてしまいます。だから、ハリソン・フォードとのカードでイカサマをしてみても、ちょっときまらない。おそらくこの役どころは少女をキャスティングした方がもっとストレートな面白みを生んで、ギャップも笑いも大きくなったんじゃないでしょうか。ケート・キャプショーとの張り合いも期待できるし、女ふたりの活躍なんてのもシリーズの中でいいアクセントになったと思うんですけどね。

■でも、特撮美術はかなりいいですね。当時はそういったものが映画の大きなウリとなっている時代でしたが、パンコット宮殿の外観など、ちょっと見ただけでは手描きの絵だとは気づかない写実感で舌を巻きます。地下採掘場やトロッコがチェイスをするトンネルのセットなども見どころです。

■プロローグも文句なしの出来映えで、ここはシリーズの中でいちばんじゃないでしょうか。MGMのようなきらびやかな歌と踊りのショーで始まり、やがて『1941』ふうの上を下への大混乱へとなだれ込んでいく展開がごきげんなんですよね。他の作と違って画面に出る題名がポスターと同じロゴタイプで、しかも歌うキャプショーがその前にかぶさるという凝りようです。真っ白なジャケットで登場するジョーンズ博士もスピルバーグ版のジェームズ・ボンドといった感じでカッコよくて、できればこの作風のまま全編を通してもらいたかった。ジョン・ウィリアムズの音楽にしても、ここがもっとも冴えておるんです。

プロローグの大騒動 ★★★★★

特撮美術      ★★★★

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